INTER BEE CONNECTED企画セッション「テレビ局のネット報道はどうなっていくのか?」(2017年11月16日)実況まとめ(個人用)

下記セッションを個人的に実況したまとめです。内容に誤りがないことを保証しません。

11月16日(木)16:00-17:00
テレビ局のネット報道はどうなっていくのか?

モデレータ:
村上圭子氏(NHK放送文化研究所)

パネリスト:
清水俊宏氏(フジテレビ)
宇佐美理氏(日本テレビ)
足立義則氏(NHK)

まとめを作った人: sknsdys @sknsdys
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INTER BEE CONNECTED企画セッション「テレビ局のネット報道はどうなっていくのか?」

まずモデレーターのNHK文研・村上さんからニュースメディアの現状整理。

[public] 2017/11/16 04:02:15

村上氏:テレビ局のネット報道の存在感が小さくなってきたという問題意識がある。ただテレビ局の信頼度は上がっているのでは。オンラインメディアでよいジャーナリズムを作ろうという動きがある。
テレビ局は自社プラットフォームも運営しながら、LINE・スマートニュース・Yahoo!などの分散型メディアに積極的に出している。「あれもこれも」が現状。どういう理念・コンセプトで提供しなければ、ユーザーは何を選んでいいかわからないのでは。
本日のプレゼンはみなさんのサービスの理念をお話しいただいてから説明いただく。

[public] 2017/11/16 04:07:01

宇佐美氏:日本テレビの報道局でデジタルメディアを担当。キャッチフレーズは“「文字の時代」のテレビニュース 「ライブ配信」を拡張する」”。20世紀は映像の時代だとすると、21世紀は文字の時代。ものすごい量の文字を高速スキャンモードで処理する。そんな中、テレビニュースは映像に回帰することが必要。パッケージと時間性はテレビの強さなので、最大限生かす。新たにやっていること。日テレNEWS24をライブ配信。ネット対応番組の「the SOCIAL」。12月に新アプリをリリース。
日テレNEWS24のライブ配信はかなり見られている。
「the SOCIAL」はお昼がゴールデンタイム。30-40代のビジネスパーソンがターゲット。最新のニュースを10分。ネット視聴向きのコンテンツ。字がでかくてテンポが速い。音が出なくてもわかる。こうした動画を1日2本出す。当然SNSにも切り取って流す。

[public] 2017/11/16 04:15:36

宇佐美氏:これまで地上波では把握できなかったニーズが存在している。
リリースを予定している新アプリをご紹介したい。ライブ配信を重視。ある人が「ワンセグは見なかったのになぜネットなら見るのか」と言われた。アプリは12月リリース。立ち上がるとライブ配信が始まる。「TOP」をタップするとその時間やっているニュース番組の最初に戻れる。「進む」ボタンは次のニュースの頭に進む。「速報」をタップすればブレイキングニュースへ。下の方は自動切り出ししたサムネイル。基本はライブ配信だが、自由自在に行ったり来たりができる。

[public] 2017/11/16 04:20:44

フジテレビ清水氏:ホウドウキョクリニューアル1周年ということで現在の状況をお話しする。総合事業局でホウドウキョクとVRを兼務。「ホウドウキョクの戦略」は“テレビニュースとの自由な付き合い方”。
ホウドウキョクは2015年4月開始。9月の常総市水害で新聞協会賞。2016年10月リニューアル。リニューアル前よりビュー数が28倍に。ライブは番組より速報を重視。10秒15秒30秒といった短い動画を重視。
出す先(プラットフォーム)によって見せ方を変えている。Instagramは若い女の子が好きそうなもの、Yahoo!は固め。
しかし、使命は数字を伸ばすことではない。情報を分析し、届け方を開発し、コミュニティを作ることが使命。
テレビ局員もユーザーも自由にコンテンツに触れればいい。自分のプラットフォームにこだわっていないのでNewsPicksで番組。選挙特番はTwitterと連携。どうやった見られるか、マネタイズも含めて考えている。

[public] 2017/11/16 04:28:33

清水氏:最近は局内の理解が進んで、とくダネ!から記事にしていろんなところに出してほしいと言われた。局のイベントの取材も。ホウドウキョクは新時代の伝え方を作ろうとういことでやっている。

[public] 2017/11/16 04:30:45

NHK足立氏:報道記者。いまは“いい加減な夕暮れ”。ネット報道を担当するチームを作った。チームのテーマは“不安と不満に応えるためのネット展開”。NEWS WEB、ショート動画、VR/AR/AI。SoLT。
アプリはパーソナル向け。震災時の反省。政府の発表情報が多すぎる。こないだの選挙特番も。これはテレビの限界。そこでアプリ。
ファクトチェックは普段やっていることなのであまり大変ではない。ソーシャルは拡散するのが大変。報道被害、つまりデマへの対応。
新技術はまずやってみる。

[public] 2017/11/16 04:40:42

村上氏:ディスカッション。三点テーマを決めた。
①編成型ライブと分散型展開のバランスは?
②放送局にとってファクトチェックとは何か?
③地域ニュースへの対応は?
宇佐美氏:表示をアルゴリズムで変えるとどうやって儲けるのか。
清水氏:分散型であることは間違いないが、動画とライブはどこでも出すとは言ってない。マネタイズなのか、トラフィックバックなのかを考慮しないと出さない。
村上氏:清水さんから宇佐美さんへの質問は
清水氏:Yahoo!ではTBSと並んでいるがどんな気持ち?
宇佐美氏:もちろんマネタイズはしたい。基礎体力をつけていきたい。もうひとつは見てもらわないと始まらない。自社のホームページだけでは誰が見てるかわからないのにコストがかかる。見てもらい、評価され、役に立っているところを作る。

[public] 2017/11/16 04:44:10

清水氏:そこで僕らがとった戦略は「あまり作らない」。二束三文で作るぐらいなら作らない。
宇佐美氏:二束三文ではない。マネタイズできている。ネットで30分の番組へのニーズは?
清水氏:ユーザーには少ないがクライアントにはある。
村上氏:ホウドウキョクはマネタイズがどのくらいできているのか
清水氏:大きなリソースで考える赤字。「報道局」の予算で取材し、VRを撮っているが撮っても撮らなくてもかかる予算。まずはファンを来ること。
村上氏:つまりどんぶり勘定というこですよね。
足立氏:安心ということを考えると災害情報は落とせない。分散は安心につながる。Facebookライブもやってみたい。

[public] 2017/11/16 04:48:22

村上氏:ファクトチェックについて。ネットは幅広い意味で使われている。ファクトチェック・イニシアチブが衆院選でファクトチェックを行った。対象はネット言説、公人や影響力の強い人の言説、メディアの報道。メディア言説そのもののファクトチェックの対象になる。テレビ局のいわゆる「発表ジャーナリズム」や言説そのものが相対化される。その時代、テレビ局だがネット報道をやっている鵺のような存在のみなさんに聞きたい

[public] 2017/11/16 04:51:14

足立氏:相対化は結構前から。選挙中になると情報が減ることが問題。できるだけ選挙中に役立つ情報を集めている。投手の演説は全文テキスト化をネットでやった。そういう意味だと政見放送はいいかげんなことをやっているとわかった。制約はあるが理解を助けることをやっていきたい。選挙中は当て取材ができない。ウソをウソと言い切れない。
村上氏:選挙中じゃない場合、NHKはテレビ報道じゃないネット報道ができるのか?
足立氏:調査報道ができてきた。これからこういう取材をしますと宣言してソーシャルで情報を集めながら出す、放送がゴールじゃないということはネットワーク報道部としてはできてきた。

[public] 2017/11/16 04:54:54

宇佐美氏:ネットだからというのあまりない。テレビ報道が批判に晒されるのは当たり前。記者もSNSユーザなので情報がどんどん入ってくるのは厳しいがいい変化。ネットの情報に触れるとき真贋の判断を厳しくやることが必要。

[public] 2017/11/16 04:56:07

村上氏:地域ニュースどうやっていくか。ローカル局とはどういう向き合いか。
宇佐美氏:ローカル局となかよくやっている。「NNN」のCMSに入れれば各社のサイトに表示される。地方で災害が起こったとき、全国で流してほしいという声をいただいて流すことはままある。
村上氏:自分で分散型メディアに出すローカル局との距離感は?
宇佐美氏:難しい。足並み揃えてやりたいしこちらのノウハウも提供したいが事情がある。どういったアイデアがあるか考える。

[public] 2017/11/16 05:03:01

村上氏:フジテレビはFNNのアプリとホウドウキョクのアプリがふたつあり、ホウドウキョクに地方ニュースが少ないのをどう見ればいいのか
清水氏:ホウドウキョクはフジテレビのアプリ。ネットの時代はローカル局もチャンス。東京の局がノウハウを提供しリーダーシップを発揮するべきだがそうなっていないのでスマートニュースがローカル局の親分のようになっている。スマートニュースなど大きいところはそれが便利だということだろうが、「私が好きな物はこういうもの」というのがある。東京のキー局が「あなたたちのコンテンツを消費しないよ」というプラットフォームを作ってやるべき

[public] 2017/11/16 05:03:06

村上氏:地方にはネット向けのコンテンツを作る人材がいないという問題があるが。
足立氏:ネットことはこっちがやり、人材を派遣して教えたりしている。人事交流はしやすい。
宇佐美氏:(テレビニュースの映像を作るときに指摘することは)ネットで言う「頭で取れ」と同じ。テレビをやってきた人はネットにも対応できる。
村上氏:今回キャッチコピーを作ってもらった。これを見て、改めてアプリなどを見てほしい。

[public] 2017/11/16 05:06:36

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