INTER BEE CONNECTED企画セッション「番組制作とネットコミュニケーション」(2017年11月16日)実況まとめ(個人用)

下記セッションを個人的に実況したまとめです。内容に誤りがないことを保証しません。

11月16日(木)12:30-14:10
番組制作とネットコミュニケーション

モデレータ:
境治氏(メディアコンサルタント)

パネリスト:
羽鳥健一氏(フジテレビジョン)
汐口武史氏(讀賣テレビ)
渡邊悟氏(NHK)
平山大吾氏(テレビ東京)

まとめを作った人: sknsdys @sknsdys
タグ: InterBEE InterBEE2017 INTERBEECONNECTED

11月16日(木)12:30-14:10
番組制作とネットコミュニケーション

モデレータ:
境 治 氏
メディアコンサルタント

パネリスト:
羽鳥 健一 氏
株式会社フジテレビジョン(株式会社WOWOWに出向中)
「貴族探偵」プロデューサー
汐口 武史 氏
讀賣テレビ放送株式会社
プロデューサー・ディレクター
渡邊 悟 氏
日本放送協会 制作局 生活・食料番組部
平山 大吾 氏
株式会社テレビ東京 制作局CP制作チーム

[public] 2017/11/16 12:32:50

境氏:番組のネットのコミュニケーションにとって、誰も答えがわかっているわけではない。ここにいるみなさんは試行錯誤をしているので、それを共有してほしい。5月、NHKで「おげんさんといっしょ」という番組があったが、12万ツイートあった。昨年「逃げ恥」の5万ツイートに驚いたがその倍。紅白の16万ツイートに迫る。視聴率は3.8%。盛り上がりと視聴率は関係ないかもしれないが、それだけ一生懸命見た人が多かったという人。星野源さんのオールナイトニッポンのファンがそのままTwitterに来たということだが、番組スタッフもTwitter二取り組んだ。
羽鳥氏:WOWOWも星野源さんがお客を呼んだ。数は言えないが「プラージュ」で加入者が大きく増えた。星野源さんは能動的なお客さんを持っている。
境氏:ネットコミュニケーションにとって能動的というのが重要。それではみなさんに10分ずつプレゼンテーションしていただく。

[public] 2017/11/16 12:41:36

羽鳥氏:「貴族探偵」のネット施策を説明していく。(ティザー映像上映)4月11日から1クール放送した。月9なので期待され全社的に取り組んだが関東では苦戦した。境さんに注目されたがSNSが盛り上がった。ザテレビジョンの「視聴熱」でも4月クールで1位。熱心な方に見ていただいた。このドラマでいろんな展開をやった。3月1日から昼間の5秒枠で毎日42パターンのスポットを流した。それをYouTubeに上げ、繋がるとストーリーになる。「とくダネ!」と組んで、コラボドラマをやった。とくダネ!チームとドラマを作った。事件が終わったあとの二人の会話。好評だった。「カンシキTV」鑑識役の田中道子さんを使って360°VR動画を作った。ルミエールジャパンアワードの優秀賞を取った。

[public] 2017/11/16 12:47:59

羽鳥氏:LINE LIVEとTwitterでリアルタイム配信をした。第三話にゲスト出演する橋本環奈さんが第二話を見ているようすをリアルタイム配信し、終わったあとで感想を言ってもらった。ドラマを見て、つぶやいて、感想を紹介すると展開がめちゃくちゃになった。こういった取り組みをどこまでやるかは今後の課題。「フィクション」のテロップを出してのはファンサービスになった。Twitterをしばらくやめていたが、最終回前と後につぶやいたら40万インプレッションあった。すごく感動した。

[public] 2017/11/16 12:51:22

汐口氏:「恋がヘタでも生きてます」を4月クールでやった。深夜ドラマなのでお金をかけることができない中で、SNSに本気で取り組んだ。公式Twitterを放送一ヶ月前、クランクインごろから始めた。計588ツイート、写真と動画は250枚。オフショットで250枚作るのは大変。集合写真は全事務所・全出演者の許可を取らなければいけない。スタッフとして、Twitter担当の人間をひとり付けて取り組んだ。もちろん目的は視聴率アップ。リアルタイム視聴率とTwitterでの盛り上がりはほとんどリンクしていない。つぶやかれている、見られている実感はあるが視聴率と結び付かない。しかし刺さり方の指標にはなっていると思う。2万人、3万人という常に見て語る固有のファンを作ることができたのは成果。結果、動画配信やDVD-BOXが売れることに繋がった。ただし番組のプロデューサーとしては何のためにやったのかというのが終わってからの感想。

[public] 2017/11/16 12:59:59

汐口氏:キャラクターづくりにこだわった。基本的に女性目線。スタッフだが番組の一番のファン。絵文字などを使いながら、このドラマを好きである人の層に近いキャラクターを目指した。実際につぶやいているのは28歳男性。広報などから原稿が来るが、担当による校正が行われた。終わってから「公式の中の人ありがとうございました」というコメントがたくさんきた。

[public] 2017/11/16 01:02:47

汐口氏:やってみて疑問に思ったこと。視聴者どのようにTwitterを見ているのか。オフショットが喜ばれているのか。ドラマに没頭している人にとっては邪魔なのでは。宣伝目的でSNS展開することの限界。ドラマがよくないとSNSが盛り上がらないのが大前提。何月何日に放送するという情報を流しても毎週見ている人のリマインドにしかならない。ただそんな中で、Twitterやインスタがおもしろい役割を果たすと思う。28歳男が女のふりをしてつぶやいたが、キャラクター設定をすればわからないので、ドラマの本編と現実とのつなぎ目になることができる。SNSを通して登場人物の生活を見せたり話しかけたりできる。コンテンツとしてのSNS展開が重要。

[public] 2017/11/16 01:03:07

渡邊氏:あさイチはLINEとInstagramをやっている。LINEは25万人登録、アクティブ率75%。備忘録と、チェックリストなど放送と同時に活用。LINEでは視聴率の向上に繋がらないと思いInstagram。フォロワーは11万人。フォロワーをとにかく増やす。月6千人増やしていく。外への広がりを狙っている。だから番宣ではなく、有働ネタやオフショット、恋ダンスなど流行っていることをえげつなくやる。あさイチは有働とスタッフの二人の人格。インスタではコメントしてもらうようにいじられるネタをやっている。

[public] 2017/11/16 01:14:23

渡邊氏:実際どうやっているか。ワインを擬人化したキャラクターに女性主演者が絡んでいく展開だったので事務所に確認して写真を撮る。インスタのスタッフはこれだけ(8人ほど)いる。同じ端末で投稿する。LINEグループを作って検討し、テストアカウントで見栄えを確認。擬人感案が出て、設定を決め、人格を決める。しかしこれでいいとは思っていない。有働人気、人格が不安定、視聴率に影響がない。

[public] 2017/11/16 01:14:39

渡邊氏:「世界制服」で力を入れたのは他の番組のSNSでのPR。そこで有働さんにセーラー服を着てもらった。女の子向け番組なので制作段階で確認をした。そうしたもののテイストに合わせて短い紹介VTRを作ってNHKPRのTwitterにも載せて8万回再生だが視聴率は1%。来年からレギュラー化。
「シンデレラテクノロジー」メイクのワークショップ番組。今年は12/21に総合テレビで生放送でやる。習う側の子たちにSNS投稿をし続けてもらう。SNSで気づいてもらったたらテレビを見る。
本当の課題。本当に誘導されるのか。テレビ視聴が本当のゴールなのか。

[public] 2017/11/16 01:14:57

平山氏:スクラップとコラボしてリアル脱出ゲーム連ドラを作った。2014年。番組内で謎が出て視聴者に投稿してもらうシステムを作った。正解者を翌週の放送で100名名前を出し、1位だけ名前を呼ぶということをやった。9万件投稿があり6000件正解。数字にはあまり跳ね返っていないが。
「世界ニッポンに行きたい人応援団」Facebookを使って世界から公募。ポーランドでパンデミックなど思いも寄らぬことが起こる。リサーチとは違うことが起こるのがおもしろい。1年半やっているがまだまだ手探り。
「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」出川さんと二泊三日ロケしているが夜がもったいないのでPeriscopeで配信。360°動画もやったが何が当たるかわからない。コンセプトは出川さんの素が見えること。水飲んでるだけ、座ってるだけのほうが評判がいい。フォロワーは2万人なでまだまだ。感触では刺激より安心、あったかいものが求められている

[public] 2017/11/16 01:21:23

境氏:パネルディスカッション。ショートプレゼンを受けて意見を。
羽鳥氏:あさイチの制作スタッフは何人?
渡邊氏:ディレクターが60人、チーフプロデューサーは9人、統括するのが3人。
羽鳥氏:貴族探偵終わった後に議論になったが、やっぱりSNS専門の人が制作スタッフの中にほしいが人が足りない。別のセクションの人がやることになる。すべて共有した上で専属の人がほしい。
汐口氏:僕らが付けたのはもともと番組スタッフ。番組のトーンを完璧に理解した人がやるべきだが、他の作業に加えて優先順位が下がる。
渡邊氏:あさイチも最初は専門の会社で運用した時期があったが実際のコンテンツと距離がある。コンテンツとの距離が遠いと楽しんでもらっている。
境氏:「充電」は他のセクション?
平山氏:僕がひとりでやっているのでブレはない。

[public] 2017/11/16 01:29:51

境氏:「貴族探偵」は宣伝?
羽鳥氏:番組スタッフだが彼女にもほかにやることがある。Twitterから派生して何かをやろうということを考える人がスタッフルームにいてほしい。
渡邊氏:専属ではないが、すごくくわしい人がいる。とはいえ潤沢ではないので知識を共有しチームとしての力を付ける。
羽鳥氏:基本はプロデューサーがど真ん中でやらないきゃいけないこと。これからはネットを避けて通れない。ドラマだとどうしても番宣が第一。その次にコミュニケーションツールだが、限界がある。本当はそこから有機的に派生していろんなことをしないといけない。
境氏:誰が担うかがこれからの議論。

[public] 2017/11/16 01:30:03

汐口氏:どこまでネットに情報を出すか?
平山氏:よく出川さんから出し過ぎと怒られるが、基本全出しでいい。映画の番宣でも出し惜しみしないで出す方が見たいと思われる。
汐口氏:「恋がヘタでも生きてます」も全出しの姿勢。前作はネタバレになるのでできるだけ出さないという姿勢。ドラマは難しい。
羽鳥氏:「貴族探偵」は特殊なドラマだったが、ディレクターは出したくないという姿勢。社内中から見せてナンボと言われたので、最終的には十日間前から出していた。ただバラエティには衣装で出ないというルールを作った。
汐口氏:ドラマ本編を出すからネタバレ問題が起こる。本編と関係なくその人の人格を紹介するほうがいい?
渡邊氏:番組を見せるために期待値を上げていくという方法だったが、考えてみれば文章で伝えることと映像は味が全然違うからやればいいと思った。原作と映画のように、情報番組もやればいい

[public] 2017/11/16 01:36:02

渡邊氏:インターネットの世界で盛り上げてきて、テレビ視聴率を考えなければいけないのか、ネットに上げたコンテンツでビジネスになればいいのか。
羽鳥氏:民放で生きてる以上はスポンサーがあるのでテレビで見せること集中しなきゃいけない。ただ見てもらうためにはいろんなことをしなければいけない。
汐口氏:今のビジネスの状況だとそこに戻ってこないと給料にならないが、見る側としてはテレビでいいのか、視聴者に不便を強いていることになってはいないかとは考える。
平山氏:こないだ北海道でロケしたときに石狩からファンの親子が来た。体験を共有すればその先になにかあるんじゃないかと思う。
境氏:恋ヘタが強い愛着をネットを通じて与えたということがバラエティでも?
平山氏:それがスポンサーにもつながればいいと思う。
境氏:この先視聴率も変わるので変化があるかもしれない。

[public] 2017/11/16 01:45:11

平山氏:Twitterがインスタで評判がいいものは何か。こないだ評判がよかったのは出川さんと鈴木あきえさんが笑っている写真だった。
渡邊氏:有働は妄想系。福山雅治さんとの疑似恋愛。
境氏:有働さんは存在がインスタ映えする。
渡邊氏:遊ばれる感じが有働の中にもある。
汐口氏:評判がよかったのは犬の写真でショックだった。動物のパワーはすごかった。スタッフで今日は赤い服を着よう都決めて取った写真のような手のかかったものは評判がいい。
平山氏:スタッフが仲がいいのは喜ばれる。
汐口氏:スタッフと(出演者)の距離はどの程度がいいのかと考える。
羽鳥氏:うちは主役がでれないので、使用人もあまりでなくなる。最後きちんと視聴者にお礼をと思い、魂を込めてディレクターと文章を書いた。お礼ができることがコミュニケーションになったことがすごく嬉しかった。
境氏:いっぱいリツイートされましたよね。たどったら というハッシュタグができていた。
羽鳥氏:麻耶雄嵩ファンと相葉ファンがネット上で仲良くなっていたのが微笑ましかった。

[public] 2017/11/16 01:45:39

境氏:作り手個人のコミュニケーションは?平山さんは個人?
平山氏:名前は出していない。コメントに返事をしなきゃという思いがあるが、不公平になったらと思って避けている。
羽鳥氏:コメントをすると返さなきゃいけない。リツイートも一回やると全部やらないといけない。すると「羽鳥いい加減にしろ」と言われたのでいいねにしたが、その作業だけで三日かかった。
境氏:汐口さんは女の子キャラクターでやっていたが
汐口氏:ドラマにおいては(作り手が)出ないほうがいい。「家、ついて行ってイイですか?」だと付いてってるディレクターのほうが気になることがあるじゃないですか。そういうのを見るとその人に直接聞きたくなる。どれがいいのかは番組のテイストによる

[public] 2017/11/16 01:51:03

境氏:あさイチでは有働さんとスタッフというのはわかっている。
渡邊氏:そのスタッフもどういうスタッフにするのがいいか議論している。特定の誰かの人格になるのではなく、スタッフというチームの人格という考え。
境氏:そうすると個人でいいのでは?
渡邊氏:そうかもしれないが、スタッフ個人が出てくることが視聴者にとっていいとは思えない。

[public] 2017/11/16 01:51:06

境氏:土屋さんがあさイチに写っていたのはニュースになった。土屋さんは得をしているのでは
汐口氏:土屋さんのベースは電波少年。必要に迫られて出たのでは。
境氏:充電はスタッフが写る。
平山氏:素でやってもらっているのと、「出ちゃった」のがいいと思うのでそこに踏み込んでいないが、必要に迫られて出るという形じゃないと邪魔になる。
渡邊氏:テレビのお約束は出る人と裏方なので、裏方が出るありがたみがある。
境氏:羽鳥さんはあれ以来つぶやいていない。
羽鳥氏:そういうタチじゃないので… ただ、もし話題の作品をつくってそれに対してありがたいメッセージが届けば発信するかもしれない。ドラマは取り上げられる分にはいいが、あまりSNS上で語り上げるのはかっこよくない。インターネット上の出方と番組上の出方というのはドラマではありえない。ただ裏方を出すようにしたのはフジテレビ。バラエティはいろんな出方がある。

[public] 2017/11/16 01:56:51

境氏:土屋さんがあさイチに写っていたのはニュースになった。土屋さんは得をしているのでは
汐口氏:土屋さんのベースは電波少年。必要に迫られて出たのでは。
境氏:充電はスタッフが写る。
平山氏:素でやってもらっているのと、「出ちゃった」のがいいと思うのでそこに踏み込んでいないが、必要に迫られて出るという形じゃないと邪魔になる。
渡邊氏:テレビのお約束は出る人と裏方なので、裏方が出るありがたみがある。
境氏:羽鳥さんはあれ以来つぶやいていない。
羽鳥氏:そういうタチじゃないので… ただ、もし話題の作品をつくってそれに対してありがたいメッセージが届けば発信するかもしれない。ドラマは取り上げられる分にはいいが、あまりSNS上で語り上げるのはかっこよくない。インターネット上の出方と番組上の出方というのはドラマではありえない。ただ裏方を出すようにしたのはフジテレビ。バラエティはいろんな出方がある。

[public] 2017/11/16 02:06:50

境氏:ネットの中にテレビが入るのはすでにやっている。マーケティングの世界ではオウンドメディアというが<NHKPRも記事を作っている。
渡邊氏:世界制服でお世話になったが、ここを見る人は年齢がちょっと上のほう。
境氏:テレ東も記事が多い。
平山氏:まだ手探り。携帯で見るメディアとしてこれでいいのか
境氏:読売テレビの「読みテレ」は見逃し配信に誘導する。これはドラマとしては?
汐口氏:これは放送から次の放送までを埋めるということですよね。

[public] 2017/11/16 02:12:06

境氏:一言ずつまとめ的な言葉を。
羽鳥氏:テレビマンとして貫きたいという部分がある。テレビで見ることにこだわり続けたい。ただし、ネット
絶対に離して考えられない。結局マンパワーなんですよね。ドラマは終わっちゃうので、アメリカみたいに長いドラマをやれば人の使い方も変わってくる。作家の方も10話ぐらいでキャラクターができてきたとよくおっしゃる。
汐口氏:テレビの視聴率のためにネットを使うということではないことを考えていかなければいけない時期。ずっとその時期だがいいアイデアが出る時期なのでがんばりたい。
渡邊氏:人が楽しむのはアナログなもの。僕が目指しているのはデジタルなプラットフォームを使いこなしてアナログなものを作る人。
平山氏:出川さんは全員と握手するようにしている。それは初めての芸能人になるかもしれないし、子どもだったら一生残るから。体験できることにつながることを考えると、テレビの新しい形や面白がることができるようになる。

[public] 2017/11/16 02:15:41

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