INTER BEE CONNECTED企画セッション「スポーツライブ配信のポジションセッティング ~ニッチコンテンツからピョンチャンまで~」(2017年11月16日)実況まとめ(個人用)

下記セッションを個人的に実況したまとめです。内容に誤りがないことを保証しません。

11月16日(木)10:30-11:30
スポーツライブ配信のポジションセッティング
~ニッチコンテンツからピョンチャンまで~

モデレータ:
岩田淳氏(テレビ朝日)
パネリスト:
須澤 壮太氏(リコネクトテレビジョン)
佐野徹氏(日本テレビ)

まとめを作った人: sknsdys @sknsdys
タグ: interbee2017 interbee INTERBEECONNECTED スポーツ中継 アメフト オリンピック

企画セッション
「スポーツライブ配信のポジションセッティング
~ニッチコンテンツからピョンチャンまで~」

モデレータ:
岩田 淳 氏
株式会社テレビ朝日 経営戦略局 経営戦略部 渉外担当部長

パネリスト:
須澤 壮太 氏
一般社団法人リコネクトテレビジョン 代表理事
佐野 徹 氏
日本テレビ放送網株式会社 スポーツ局 担当部次長 兼
スポーツ事業推進部 プロデューサー

[public] 2017/11/16 10:31:21

岩田氏:われわれはいつもテレビ離れに直面させられている。放送局はリアルタイムで番組を見ることを望んでいる。そんな中、スポーツはリアルタイムで見られるコンテンツであると思う。とは言いながら、放送しないスポーツ中継がライブ配信されている。須澤さんがいろんな取り組みをされている。そこで今朝のテーマはライブ配信。私はいろいろなスポーツをやってきた。記録は写真から動画へ。最近は民生用でも4Kカメラが出てきた。昨今リプレイを見直すだけでなく、ライブ配信したいという機運が出てきた。まずは身近な試合をライブ配信している須澤さんからお話をうかがいたい

[public] 2017/11/16 10:36:32

須澤氏:会社を学生ベンチャーのように立ち上げ。学生時代にアメリカンフットボールに関わったことがスポーツとの関わり。制作会社のように見られるが、事業ドメインはローカルスポーツの振興。事業内容はライブ配信やマーケティング、人材育成。ミッションで一番大きいのは競技団体との協業。2番目は競技団体・テレビ局との協業。作って終わりではなく、マネタイズをしてい競技の振興をしていく。3つめにテレビ局・スポーツ用品メーカーと協業し商品を売っていく。
特にアメリカンフットボールのライブ配信をしている。著作権は競技団体。方向性は質より量。試合数を多くし、全部ライブにしてく。コアのファンを開拓するために量を重視。テレビ局への素材提供や番組販売も。ブルーレイの販売。所有したい層はお父さんお母さん、大学関係者。値段高めの設定だがライブ配信の費用が一部回収できるモデル。競技団体がセールスできる広告枠の運用。マルチプラットフォーム展開。読売テレビ、MBS、スポーツブルに基本的にタダで映像を出し、露出を増やしている。リーグと一体となった展開をしている。

[public] 2017/11/16 10:58:01

須澤氏:超ローカルスポーツの話。長浜ひょうたんボウル。長浜はアメフトが盛ん。大会の後援が80社あり、一口5000円から10万円。その中の一部をライブ配信費用に捻出。
ライブ配信を用いたマーケティング。各SNSでライブ配信中に映像を切り出しながら、ライブ配信に誘導。いいプレーがあったときにライブ配信の映像をそのまま出すことも。かなりのコンバージョン。1.7万回見られたうちの10%が遷移。
読売テレビとの協業メディア(あすリートチャンネル)。地上波露出のないスポーツのライブ配信やニュースの配信。試合の記事や見所を配信。地上波でも使ってもらい、地上波への誘導も。試合後、インタビューやハイライトの配信。

[public] 2017/11/16 10:58:18

須澤氏:MBSとはライブ配信の制作。高校ラグビーでサブグラウンド、特に露出の少ない女子の試合をライブ配信。2カメ+スローだが意外とネット配信ではまあまあのクオリティ。ビーチバレーのグランフロント大会。準決勝までライブ配信し決勝は地上波。アメフトの大会を動画イズムで配信したり、放送した試合をライブ配信するなど相互の取り組み。
技術的な面。テレビ配信はドメインとしていない。ネットだからできることがある。カメラはデジ。ENGはない。基本カメ+スロー。卓は長机二つ分。伝送は光のコンバーターを使うなど試行錯誤。伝送にこだわっており、モバイルボンディングが基本。AWSに飛ばして動画サーバに送り、ミッドロールCMを挿入。伝送で事故を起こしたことはここ5年ない。ビットレートは2.5メガ。スローオペレーターがSNS切り出しも担当。ツールの3Playは簡単。学生インターンに3日教えればできる。
実況は必ず入れる。テロップは必要最低限。スマホのサイズに合わせた大きさで制作。

[public] 2017/11/16 10:58:44

佐野氏:自己紹介。三井物産でドコモの立ち上げ。ワンセグでInterBEEにも登壇。現在は日テレのスポーツプロデューサー。原点はアメフト。関西学生リーグの京大にいた。カラダWEEKも私の仕事。
岩田氏:放送とライブ配信の規模感。どんな展開をしていくのか。ライブ配信のポジションは大きく二つ。放送で取り組んでいる物は競技人口も多く収益性も高いゴールポジション。一方で要望があるが収益性が高くないスタートポジションがある。

[public] 2017/11/16 11:09:09

佐野氏:ゴールポジションは競技人口の規模のゴール。rtvの取り組みはすごい。あの体制であのクオリティ。一方日本テレビは歴史・伝統がある。巨人戦、プロレス中継、箱根駅伝と規模感にこだわってきた。4年に一度グラチャンバレーを中継。一週間に10試合放送。今年デジタル展開をやった。須澤さんの事例を参考にした。Huluを使ったが有料はプレミアム感が重要。放送されていることが前提の展開。同時配信をやるべきかという議論があるが、スポーツはキャスティングボードを握っている。マルチアングル、世界初のネットにカメラ設置。初日の朝「取れ」と文句を言われた。とんでもない映像が撮れた。ネット越しでない選手の表情が撮れる。ボールが飛んでくる。地上波でも出しつつ、Huluではずっと見れる。選手を追っかけるカメラ。見ていると感情移入しだんだん好きになる。360°カメラ。無料同時配信を冒頭だけTwitterでやった。SNSの充実するライブ機能に乗っかったら視聴者が増えたが、打ち切ったらテレビ視聴に戻った。M1F1が爆発的に増えた。

[public] 2017/11/16 11:12:17

佐野氏:スポーツにいろんな資金が入ることは間違いない。5Gも普及。テレビ視聴率が落ちるのか上がるのか、社内でも意見が割れている。お金はどうやって儲けるのか。DAZNに権利を持って行かれていいのか。ユーザーが求めることはやらなければ生き残れないのは真理だと思う。ただ、われわれは有料じゃない民放。NHKは受信料さえ払ってもらえれば放送は見なくてもいい。同時配信をやるべき。民放はCMという視聴者にとって邪魔なものを見ていただいている。これを配信でどうするのかを忘れてはいけない。

[public] 2017/11/16 11:13:52

岩田氏:収益性をどう考えている?
須澤氏:数を作らないと話にならない。最初はテレビ局を超える意気込みがあったが、ポジションを明確にしようとしている。ニッチなコンテンツ化されていないものを出すことにメリットを感じている。
岩田氏:競技団体からのオファーが増えた?
須澤氏:増えてはいる。動画がプロモーションに繋がるという意識になっている。
佐野氏:須澤さんの会社の存在はいいことだと思っている。テレビは枠の限界がある。普段のタイムテーブルを重視することが経営的に重要。そうするとやれるスポーツが限られる。インターネットはその呪縛が解かれるがビジネスが難しい。日の当たらないスポーツを配信すれば盛り上がってテレビ視聴に戻る。オリンピックの前の年はいろんな競技をやる。日本は地元なのでたくさん地元選手が出るが地上派の枠には限界。もう一度言う。スポーツには資金が入る。

[public] 2017/11/16 11:16:41

佐野氏:gorin.jp。巨額の権利のお金の中には配信も含まれている。民放はgorin.jpで配信。IOCは自分でオリンピックチャンネルをやっている。gorin.jpやNHKといっしょにやろうという議論はある。オリンピックチャンネルではすでにライブ配信をやっているが、日本人向けには見るに堪えない。須澤さんの方がいい。
一方、オリンピックは世界中でやるが最大の市場はアメリカ。オリンピックはNBCが世界中で六割の権利金を出す。リオはロンドンに比べて視聴率が落ちた。理由は時差。しかし、NBCは歴史上最も成功したスポーツイベントと言っている。ネット配信が見られた。ウィンドウズPCで見られた。でっかい画面で見たい。35歳以下はSnapchatが大きかった。再生回数は桁違い(22億回)。さて、平昌・東京五輪をどうするか。

[public] 2017/11/16 11:22:48

岩田氏:平昌で試さないと東京ではできない。それと須澤さんがやることが積み重ならないといけない。何を狙っている?
須澤氏:まずは露出重視。いろんなメディアとのパートナーシップ。DAZNも勝ってくれるかもしれない。ローカルコンテンツを見てもらう土壌を作る。
岩田氏:支援の技術はinterbeeでもあるが、やれることをやる?
須澤氏:やれることはすべてやり、潰す。

[public] 2017/11/16 11:28:29

岩田氏:同じアメフトでも、佐野さんの映像に。
佐野氏:これはスーパーボウル。全部で50カメ。NHKは8Kのカメラも。世界最高のスポーツ中継はこれ。スーパーボウルはアメリカのメディア界のお祭りでもある。スポーツ中継もエンターテインメントを忘れちゃいけない。おもしろくなくちゃいけない。テレビはエンターテインメント化を考えている。タレントを出すことではない。スーパーボウルはいかにおもしろく伝えるかを考えてわくわく感を作っている。スポーツはついつい置いてっちゃう。最たるものはハーフタイムショー。出演者のギャラはゼロ。スポーツの合間に出る価値が高まっている。芝のフィールドにアーティストが入ってきている。アスリートファーストはあたりまえ。一番はお客さんファーストであるべき。舞台でもお客さんファースト。どう盛り上げてスポーツファンを増やすか。見習うべき。

[public] 2017/11/16 11:31:04

岩田氏:須澤さんどうですか。
須澤氏:ここを目指していきたい。テレビといっしょにやりながら開拓してローカルスポーツも盛り上げたい。
岩田氏:両極端の方に出ていただいたが、両方必要だと思っている。

[public] 2017/11/16 11:31:17

💬 コメント
400文字以内